Israel & Jordan Day3 Second Half

2019/09/17

一緒にエルサレムに帰ってもいいかなともちょっとだけ思ったんだけど、やっぱりバンクシーホテルとか分離壁とかもう少し見たくて残ることにした。

e78368ab-4f6c-4a07-894e-cbb07b680bda

ここからは一人旅。ある程度地理が理解できたので、さっき行けなかったバンクシーホテルへ向かって歩いていく。ちょっと遠いけど全然歩ける距離。やっぱり歩いたほうが地理も覚えるし印象にも残る。国道のような片側2車線の大きな道路をしばらく歩くと分離壁にぶつかり、壁沿いに歩いていくと先ほど入れなかったバンクシーホテルへ到着した。

img_7863

中に入ると絵本の世界の洋館という感じの少し暗いカフェになっていて、壁にはバンクシーの絵やオブジェが飾られていた。計算して暗くしているのか、暗いからこういったインテリアにしたのかわからないが凄く雰囲気のある空間になっていて、ソファ席でくつろぐマダム達もこの世界の雰囲気を作ることに一役買っていた。

img_7915

奥に進むと博物館が併設されているので入場料を払い中へ進んで行く。何も知らずにはいったので、バンクシーの絵が沢山飾られている美術館みたいな場所だと思っていたのだけど、実際には難民に対して行われてきたことをアートを通してまとめた、どちらかというとヤドヴァシェムに近い博物館だった。

img_7926

特に印象的だったのは、ある部屋に入ったタイミングで電話が鳴り、それを取ると「数分後にその辺にミサイル打つから逃げてね。じゃっ」って感じの音声が流れてくる。本当にこんな感じで攻撃が来てたのかな。

img_7928

帰り際、フロントにあった難民キャンプツアーのポップが目に入った。1日に2回実施されているらしいが、残念ながら時間があわず。フロントの人に自力で行けるのか確認したところ、「大丈夫、危険もない。壁沿いに歩いていって右に入れば難民キャンプだから。」という答えが返って来た。意外と近いんだ。

歩ける距離にあるのなら行ってみようと思い、言われた通りに向かってみる。ホテルを出て壁沿いに来た道を戻っていく。入口なんてあったかなと思いながら歩いていると道に沿った壁は終わってしまった。

img_7993

近くにあったお土産屋の人に聞いてみると入口はちょっと分かりづらいところにあるらしくもう少し詳細な道を教えてくれた。聞いた通りに進んで行くと「Welcome to Aida Camp」と書かれた壁が見えてきた。難民キャンプってアイダキャンプのことなんだ。アイダキャンプは聞いたことある。Newsかな。

危険じゃないと言われたがここからはちょっと警戒心強めていこう。少し進むと難民キャンプの入り口である、大きな鍵のオブジェのある門が見えてきた。

img_7941

門をくぐると思い込みからかちょっと雰囲気違うなって感じがした。難民キャンプについて特に何も知らずに来たので、恥ずかしながら勝手なイメージでテントがいっぱいあってそこで暮らしてる人が沢山いると思ってたけど全然そんなことないのね。とはいえ崩れた建物やボロボロになった建物が目立っていた。そしてなにより壁の存在感は大きく感じ、壁の中という感じがした。

img_7947

しばらく歩き奥へ進んでいくと近くにいたおじさんに話しかけられる。「観光か?だったらそこ行け。」と言われた場所は図書館みたいな場所。

中にいたスタッフらしき人に話しかけてみると、英語はほとんど話せないようで、事務所のような場所に案内された。個室に入るのはちょっと不安だったが、入ってみると凄く歓迎された。少しだけその事務所で話をして、この辺の現状とかが書かれた冊子を貰ってその場を後にした。聞いた感じ観光客も結構来るらしい。多分ツアーで来るんだろう。この日この街で観光客に会うことはなかった。

img_7978

img_7971

こういう複雑な事情を抱えた街を見るときは、本当にぼんやりとだけど何かためになることをして帰りたいなと思っているのだけど、この街に何かできるとすればお金を落とすことぐらいだろう。とはいえバックパックで来てるし、そもそも物は増やしたくないし、というかお土産屋とかないしなと思いながら、外で遊んでいる子供たちを見ていて思いついた。お菓子を配るおじさんになろう。日本でやったら完全に変質者だけど。いや、ここでも十分に変質者だったかもしれない。

img_7962

img_7967

img_7984

ビニール袋いっぱいのお菓子配りを3回くらいやって、そろそろ戻ろうかなと思い歩いていると、洋服屋のようなお店を見つけた。もちろん想像するような洋服屋ではない。古着だか新品だかわからない服が雑多集められた売り場と、壁には店主の女性が自分で調合しているという香水(ボトルは有名ブランドのものだった)。確実に偽物であろうブランド物の下着コーナー。そしてレジの後ろにある雑貨コーナーとファッションに関するものは揃っているものの、ベニヤがむき出しになり、適当に置かれた商品からはお洒落感は一切出ていなかった。

img_7982

ここでも何か買おうかなと思いながら店内を見させてもらう。店内には奥にもう一部屋あり、そこは女性下着のみが置かれた部屋だった。なんでそこだけ充実してるのか。店主はやたらと香水を推してくるがどう考えても邪魔になる。もっと小さいものをと探しているとレジの前にアクセサリーコーナーがあり、ステンレスでできた指輪を買った。なんの飾りもないステンレスの指輪だけど、これを見るたびにきっとここのことを思い出すんだろう。と思うといい買い物をしたなと思う。

img_7995

門へ向かって歩いていくとさっきお菓子をあげた子達が場所を変えて遊んでいた。目が合うとみんな笑顔で手を振ってくれる。お菓子は国境を超える。この街で知り合いができた気分だ。この子供達はこの街で暮らしていくのか、いつかは出ていくのかわからないけど、壁がなくなってるといいね。

そして帰り際、門の前のストアの店員に話しかけられて現地で有名?なエナジードリンクを買った。ここはお店というか倉庫というか今までで一番適当な内装だった。これだけお金落とせればまぁよかったかな。警戒してたけど、みんな凄いウェルカムな感じで以外だった。一回行っただけなので安全です。とは言えないけどやっぱり行ってみないとわからないもんだね。

img_7990

時間も15時過ぎといい時間だったのでバス停へ戻りエルサレムへ。バス停に着くと運よくちょうどバスが出発する直前ですぐに乗り込めそうだった。そしてバス停には午前中僕らを乗せたタクシードライバーが新たな客を探していた。

T「ハイ!歩いて難民キャンプ行ってきたよ。」

ドライバー「おおっ。お前か。あれ?1人か?彼女どうした?」

T「あぁ、彼女は今日帰国だから先に戻ったよ。」

ドライバー「そうかそうか。難民キャンプはどうだった?見ただけか?」

T「歩いて、人と話して、子供にお菓子買って、この指輪を買ってきたよ。」

ドライバー「パーフェクトだ。また来いよ。元気でな。」

勧誘しつこくて面倒臭かったしちょっと嫌な思い出になりかけてたけど、たったこれだけの会話で良い思い出になった。勧誘も生活かかった仕事だもんな。仕事抜きに話すとたったこれだけの会話で良いやつなんだろうなって思う。

バスに乗り込むと出発間際だったこともあり席が結構埋まっている。窓側がよかったけど窓側は埋まってそうなので適当に座る。重要なことだからもう一回言っておくけど本当に適当に座った。座ると隣にはにアジア人の女の子がいた。日本人なのか中国人なのかかなり微妙な気がする。なぜかというと格好が個人旅行をしてる日本人の女の子と大分違う。なんというか、見た感じツアー客っぽい風貌でなんとなく個人旅行者が集まるバスの中にいると浮いた感じがする。不思議な子だなと思いながらしばらく乗っていると、日本語の書かれたものを取り出したので日本人だと思い話しかけてみた。

彼女もヨルダンとイスラエルを個人旅行しているようなのだが、めんどくさいので中の動きは全てツアーにしてるそうで結構な金額を払ってまわっていた。だからちょっと違う感じがしたのかな。日本ではイラストレーターをやってるそうで、絵本とか挿絵とかを書いてるようでLINEスタンプも作ってるって話してたので、記念にLineスタンプを買ってみた。

こっちも不思議な人だなと思っていたら、向こうも変わってる人だなと思っていたようで、なんで?って聞いてみたら「こんな小綺麗なバックパッカー初めて見た」って言われて笑った。まだまだ国に馴染めてないのかな。彼女とはバスを降りてお別れ。今回の旅はよく日本人に会う。

バスは行きと同じく旧市街近くに着いたので、旧市街の中を通って帰ったんだけどちょっと寂しかった。一人旅でさみしいと思うことってほぼないんだけど、人との思い出のある場所に一人でいくのは寂しいんだよね。この寂しい感覚は全然嫌いではないんだけど、上手く言葉で表せない。

一旦ホテルで休憩して、夜ご飯を求めてまた街に繰り出した。今日は一人なのでレストランは厳しいな。とさまよい見つけたのはエルサレムで有名らしいハンバーガー屋さん。相変わらずとんでもない量だけどおいしい。サイドのポテトもおいしい。サツマイモのチップとフレンチフライ。流石に食べきれなくて持ち帰りにしてもらった。

img_8023

気づけば時刻は夜の11時。それにしてもなんでこんな夜遅くまで人が外を出歩いているんだろう。しかも中学生くらいの子たちがたくさん。信じられないかもしれないけど本当に全く危険な雰囲気がないんだよ。そしてイスラエルの女の子は綺麗な子が多い。それだけでも見に来る価値あると思うよ。

ホテルに戻って残りのポテトを食べながら次の日の予定を考える。明日は死海に行ってそのままヨルダンに抜けよう。

にほんブログ村 旅行ブログ 海外一人旅へ
にほんブログ村

コメントを残す